
CIPがサポートする機能安全アプリケーションでは、同じネットワークや配線上に安全機器と一般デバイスを混在させることができるため、シームレスな統合と高い柔軟性が実現します。CIP Safety™は、IEC 61508規格の安全度レベル(SIL)3に対応した機械およびプロセスオートメーションの機能安全アプリケーションにおいて、安全I/Oモジュールや安全インターロック・スイッチ、セーフティ・ライトカーテン、安全制御機器といったノード間にフェールセーフな通信を提供します。このCIP SafetyはSercos Internationalでも採用されています。
CIP Safetyは、アプリケーション層における完全性の高い安全サービスと診断機能で構成されており、特別な通信ハードウェアを必要としません。さらにCIP Safetyは、CIP MotionやCIP Securityといったアプリケーション層の他の規格とも併用可能です。このCIP Safetyは、通信エラーの発生を防ぐものではなく、エラーを検出したら、以下のようにデバイスが適切なアクションを実行できるようにすることで、伝送の完全性を保証します:
- すべてのCIP Safetyデータはタイムスタンプとともに生成されるため、安全機能を担うコンシューマ側でデータ生成からの経過時間を決定できます。
- それぞれの生成データにはProduction Identifier(生成ID)が付与され、確実にそれぞれの受信メッセージが適切なコンシューマに届くようにします。
- CIP Safety上の安全関連の通信はすべて、Safety CRC(巡回冗長検査)あるいはチェックサムを利用して、情報伝送の完全性を保証します。
- データとCRCないしチェックサムのクロスチェックで冗長性を持たせおり、送信データの破損の可能性を検出することで、さらなる保護対策としています。
- CIP Safetyプロトコルは、安全機器だけが使用します。そのため、一般デバイスが安全機器としてマスカレードされることはありません。

テクノロジー解説シリーズ
CIP Safety:
ワイヤレス機能安全 PUB00343R1 Japanese

PUB00343R1 English
CIP Safetyのパケットは、データ、タイムスタンプ、時刻補正、時間調整の4つのセクションで構成されています(ただし、この4つをすべて備えたパケットはありません)。ネットワーク上でCIP Safetyデバイスを構成する場合、以下の方法でその構成の完全性を保証します:
- システムの各ネットワークパスを個別に特定するSafety Network Number(セーフティ・ネットワーク番号)によって、それぞれのデバイスを一意に識別できます。
- Configuration Ownership(構成の所有権)によって強制的に、ネットワーク上の他のデバイスが安全構成を変更できないようにします。
CIP SafetyはTÜV Rheinland社により、安全の完全性が物理的媒体に依存しないことを意味する“ブラック・チャネル”プロトコルとして承認されています。CIP Safetyはブラック・チャネル・プロトコルであるため、様々な優先Ethernetプラットフォーム(10 Mbps・100 Mbps・1 Gbps)、光ファイバ、WiFi(802.11a/b/g/n/ac)などのワイヤレスシステムを介して通信可能です。また将来的にWiFi 6(802.11ax)や5Gといった新しい規格に対して上位互換性があることが期待されています。
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