DeviceNet®

DeviceNet®は、マルチドロップ方式のデジタルなフィールドバス・ネットワークです。産業用コントローラI/Oデバイスを接続する通信ネットワークとして機能し、そのアーキテクチャを通じてシンプルなデバイスを分散設置して管理するためのコスト効率の高いネットワークをユーザーに提供します。DeviceNetではデータリンク層に、スマートデバイス間の通信に自動車で使用されているのと同じネットワーク技術であるCANController Area Network)を利用しています。 

DeviceNetはトランクライン/ドロップライン型トポロジを使用しておりそのネットワークケーブルを通じてDC電源を供給できるため、1つの接続ラインでネットワーク通信とデバイスに対する最大24VDC8A電源供給が実現することから設置を簡素化できます。また、QuickConnect機能を使えば、ネットワークを稼働させたまま、デバイスを素早く交換可能です。(たとえばロボットアーム上のツールチェンジャなど)DeviceNetさらに、集中制御アーキテクチャでも、ピア・ツー・ピア通信による分散制御アーキテクチャでも動作し、1つの接続ラインで設定と制御におけるI/Oと明示的メッセージの両方に対応できます。 

すべてのCIPネットワークと同様にDeviceNetは、上位層においてCommon Industrial Protocol(CIP™)を活用します。CIPネットワークは、開放型システム間相互接続(OSI)参照モデルに従っています。このOSI参照モデルは、物理層・データリンク層・ネットワーク層・トランスポート層・セッション層・プレゼンテーション層・アプリケーション層の7層からなるネットワーク・プロトコルを実装するためのフレームワークを規定しています。同モデルに従うネットワークは、物理的な実装からアプリケーションやユーザーインターフェイスにまで対応したネットワーク機能の完全なスイートが明確に規定されています。

 

Technology Overview Series: DeviceNet
『DeviceNet – CIP on CAN Technology
 in the Technology Overview Series: DeviceNet』(Pub 26)を読む

特にCIPは、制御や安全性、セキュリティ、エネルギー、同期および運動、情報およびネットワーク管理など、様々な生産オートメーションのアプリケーションに対応した包括的なメッセージ/サービス・スイートを備えています。世界中の多数のベンダがサポートする完全に媒体独立なプロトコルであるCIPは、製造業の企業に対し、その社内全体を通じて統一された通信アーキテクチャを提供します。

ドキュメント・ライブラリで公開している『Technology Overview Series: DeviceNet – CIP on CAN Technology(技術概要シリーズ:DeviceNet-CAN技術を活用したCIP)』をお読みいただくと、DeviceNetの全体像がわかります。